
2. 現在の動め先に就職した理由 (1) 入社の経緯別の違い 現在の勤め先に就職した理由は、「地元出身だから」(41.3%)と「やりがいのある仕事ができるから」(36.4%)の2つが4割前後を占め、ついで、「地元で働いた方が実質的に豊かでゆとりがあるから」(25.4%)と「会社の将来性があるから」(24.8%)、「通勤に便利だから」(22.9%)の3つが2割台でこれに続いている(図表4-2を参照)。 こうした現在の勤め先に就職した理由は入社の経緯により異なる。当然ながら、新卒入社と中途入社では理由は異なるが、それだけでなく個人の移動の有無によっても大きく異なる。まず、新卒入社からみると、勤め先と同県の学校卒業入社の者は「地元出身だから」という理由よりも「やりがいのある仕事ができる」からを理由に挙げる者が多い同時に、「会社の将来性」や「地元で働いた方が豊かである」という理由よりも「通勤に便利だから」を理由に挙げる者が多い。これに対して、首都圏等の学校を卒業し入社した者は「地元出身」を理由として挙げた者が6割を占め、さらに、「地元で働いた方が豊かである」を理由に挙げた者が3割強を占めている。 他方、中途入社をみると、勤め先と同県の企業からの転職者は「地元出身だから」や「地元で働いた方が豊かである」という理由よりも「通勤に便利であるから」を理由として挙げる者が多い。これに対して、首都圏等の企業からの転職者は「地元出身だから」や「地元で働いた方が豊かである」という理由とともに「これまでと同じ仕事ができるから」を理由として挙げる者が多い。 さらに、Uターン経験者と未経験者を比較すると、Uターン経験者は「地元出身だから」や「地元で働いた方が豊かであるから」、「同じ仕事ができるから」を理由として挙げる者が多い。これに対して、Uターン未経験者は「通勤に便利であるから」を理由として挙げる者が多い。 (2) Uターン経験者の特徴 Uターン経験者に焦点をあてて、現在の勤め先に就職した理由をみてみよう。まず、Uターン経験者自身を出身地別にみると大きな特徴が見られる。Uターン経験者自身の出身地が現在の居住地である者は「地元出身だから」や「地元で働いた方が豊かであるから」、「通勤に便利だから」を理由として挙げる者が多い。これに対して、経験者自身の出身地が現在の居住地以外である者は「やりがいのある仕事ができるから」や「会社の将来性があるから」、「同じ仕事ができるから」を理由として挙げる者が多い。 同様に、配偶者の出身地別にみると大きな特徴が見られる。配偶者の出身地が現在の居住地である者は「地元出身だから」や「地元で働いた方が豊かであるから」を理由として挙げる者が多い。これに対して、配偶者の出身地が現在の居住地以外である者は、「やりがいのある仕事ができるから」や「同じ仕事ができるから」を理由として挙げる者が多い。 3. 現在の勤め先の探し方 (1)入社の経緯別の違い 現在の勤め先の探し方は、「求人情報誌や新聞などの求人広告を通じて」(44.3%)が最も多く、
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